成れの果て‥

携帯電話がけたたましく響く

 僕は布団の中から手を伸ばし

 手探りで携帯電気を探した

「なんやねんこんな朝早くから!」

時計の針は午前6時だ

出勤のため起きるのは7時

まだ一時間も寝れたのにと思った        
だが親戚や離れて暮らす親に何かあったのかもしれない!

私の鼓動が強く叩かれた

「もしもし‥」


「おー タニか  落ち着いてきいてくれ」

     「はあ」

 でた!先輩や!電話を話して
深いため息を吐く 

はああぁぁ~ 


なんかぶつぶつ一人で喋ってる

ひとまず鼻がムズムズするから
ティッシュを取って 鼻をかんだ
ゴミ箱にポイっと投げたけど
外した 2. 3歩ほふく前進して
ゴミ箱に入れ直した そしてほふく後退して 携帯電話をとった

「すいませ~ん 先輩~い 聞こえますか~ もう一度お願いしま~す」と白々しく電波が悪い風に言う

「で?」と聞こえるか聞こえない位小さな声で言った


先輩「この事は誰にも内緒にしてくれ」

     「はあ」

「実はなおかんと揉めてな ドライバーで刺してもうてん」

     「はあ」

「せやから 今日は会社いけへんねん」

この人また当欠 まともな言い訳でけへんのか

てかあんたのお母さん数年前に亡くなったやん

   「それで…?」

「まあ 驚くのも無理あらへん まあ心配すな 明日はいくさけ その時話すわ」

「また 会社に休むって言っておいたらいいんですね?」

「そやな たのむわ あの社長朝はやく起きてるはずやのに電話
でよらへんねん」

 普通だったらあり得ない

すぐ首になる

朝出社 うっとこの社長は店の鍵もってるから 毎朝必ずいる
「おはようございます あの~
⚪⚪先輩が‥」

社長「ああ 知ってる」

俺「電話でないと‥」

社長「なんで でなあかんねん
ですぷれいで名前見たらわかるやんけ!くそがあ!忙しいっつうねん」

あくる日

先輩は何事もなかったかのように出社 

タイムカードを押す

ジーガチャコンと

社長「お前ええ加減にせえよ!もう呼んだらへんぞ!」と怒る

上目づかいで「もうしません」
と先輩
  
このやり取り 10年位やっとる

小さい頃から社長に世話なっとる

先輩「あいつ俺を首にしよらへんねん 俺のこと好っきなんやであいつ きもいなあ」と

   高をくくっている 

そんな彼は今 牢獄に入っている‥

酔っ払って路上で寝る→通報で駆けつけた警察官に声をかけられる→誰じゃ触んなと 振り払う→警察官の顔面に肘鉄あたる 

  罪名 公務執行妨害